ホルモン陽性だったので、現在ホルモン治療とハーセプチンを受けている。
閉経前なので、ゾラデックスを月に1回注射(これが痛いんだ〜)とノルバデックス(タモキシフェン)を毎日服用している。
小倉恒子先生の著書「うまく使って、うまくかわす!怖くない抗がん剤」の、小倉先生と今村先生の対談でも触れられているが、今村先生はこのノルバデックスが効く体質かどうかの検査を受けることを薦められている。
私は現在、転移の予防の為に今村先生の千葉ポートクリニック(千葉みなと)で、ゾメタを3ヶ月に1回投与してもらっている。
この検査も勧められている。
ノルバデックスは、代謝酵素CYP2D6によって代謝され、その活性代謝物エンドキシフェンがタモキシフェン活性の中心だ。
タモキシフェンの効果はCYP2D6の活性に依存している部分が大きい。
しかし、遺伝子レベルで、このCYP2D6の活性が低い人が存在するという。
このグループの人たちは、高活性型の人に比べ、再発までの期間や無再発生存率が有意に短いことが認められている。
今村先生は、これを血液検査で調べて、低活性と出た場合には、他の薬を使う代替案を提案している。
ゾメタの初回の投与の時に、私も「検査しますか?」と聞かれた。
大学病院の診察の時に、その日外来の担当だった医師に相談すると、
・血液検査の精度が重要になってくるが、信頼性はどうなのか?
・たとえ低活性という結果がでても、安易に治療方針を変えることはできない
という答えだった。
主治医はとても多忙。転移の検査など、大事なときは主治医の診察だが、注射だけの時は他の医師のことが多い。
「検査を受けることについては、主治医の先生も、とやかく言わないでしょう。」
とのことだった。
う〜ん、と悩んでしまった。
今村先生は、日本人では10%強が低活性型としている。
ネットで色々検索していたら、「日本臨床薬理学会 ゲノム委員会」が厚生労働省の依頼によって作成した報告書(2007年)があって、それによると、やはりCYP2D6低活性の場合は、タモキシフェンの適応外とするべきとなっている。
しかし、日本人の低活性型の割合は0.7%となっている。
今村先生のいう低活性と線引きが違うのだろうか?
MDアンダーソンのHPの掲示板にも、この検査を受けるべきか?という質問があり、
佐治先生という乳腺外科の先生が回答されていて、
「悩ましいところだが、最初の報告では代謝能力によってタモキシフェンの効果に差があるというデータだったが、その後いろいろ追試験の結果が報告されてきていて、どうも予想どうりの効果の差がみられない報告が増えてきた。
最新の大規模なデータでも、代謝能力と再発予防としてのタモキシフェンの効果に明らかな関係がでなかった。
いまのところ、最終的な答えは出ていないので、検査の結果にかかわらず、今のところはタモキシフェンを服用するのがいいのでは。」
という内容だった。
MDアンダーソンの上野先生も、CYP2D6検査は発展途上なので採用していない、アメリカでも判断が分かれている、という回答だった。
確かにタモキシフェンはCYP2D6で代謝されるのだが、低活性型だから効かないかというと、そんなに単純な話ではなく、色々な経路で効果が出るものらしい。(うろ覚え…)
と、いうわけで、いろいろ検討した結果、検査を受けても、大学病院で薬を変更しないのなら、受けてもしょうがないか…と思い、受けないことにした。
これが昨年の12月。
しかし昨日、今村先生のサイト「がん患者のあきらめない診察室」の治療情報をのぞいたら、この検査に関する項目が更新されていた。
どうやら批判めいたことがあったのか、理論武装されて、さらに強力に勧める内容になっていた。さすが…
う〜〜〜〜ん。悩む。
今度、大学病院で主治医の診察がある日に、相談してみようかと。
「そこまでしなくても。」
って、言われるかな?
結果は乞うご期待!!
追記
この検査に関しては,2010年のサンアントニオ乳がんシンポジウムで,
閉経前乳がんに対するタモキシフェンの、遺伝子多型に寄る効果の差は予測できないという報告があったようです。
予測可とする結果と相反しますね…
今後の動向が注目されます。
追記2
どうやら「遺伝子多型によるタモキシフェンの効果に影響あり」とする論文と「影響無し」とする論文と半々くらいらしいです。
今村先生のサイト「がん患者のあきらめない診察室」で、先生の集められたデータが公開されるとともに、これらの論文の結果に差がでている理由を考察されています。(2010.12.21)