通える範囲の病院で乳腺外科があるところ…という条件で調べてみると、大学病院やがんセンターが何件かみつかった。
しかし、がんセンターは2、3ヶ月待ちらしいし、大学病院はお産のときに通ったことがあって、診察の度に何時間も待たされていた印象が強く、気乗りしないでいた。
インターネットで色々なキーワードで検索していると、以前住んでいた町の近くの大学病院に研究施設兼クリニックがあることが分かった。
この大学病院は、娘が産まれてまもなく、腸の奇形の手術を緊急でしてもらった所だ。NICUや小児外科に通った思いで深い病院だ。
現在住んでいる所からだと、1時間半くらい。
なにか縁を感じて、行ってみようという気になった。
この大学病院の乳腺外科の教授は有名な方で、教授の診察は何週間か待ちらしい。とりあえず、初診は若手の女医さんが中心になっている。
がんがみつかった病院でとったCTやらMRIを持参したが、機械の精度が全然違うということで、全て取り直しになった。
エコーなどをとってもらっていても、素人目にも機械の違いが分かる。
しかし、この時期、二つの病院で検査ばかり受けるはめになってしまい、仕方がないこととはいえ、とても忙しくてしんどかった。検査費用もばかにならないし。
画像診断に加えて、針生検(太い方の!)で、こちらの病院でも診断が確定した。
セカンドオピニオンのつもりで行ったのだが、初診扱いになっていて、セカンドオピニオン料はかからなかった。こっちを選ぶでしょう、という病院側の自信のようなものを感じた。
結局、そのまま、この大学病院の付属クリニックに通うことにした。
この病院はカトリック系なのだが、病院のスタッフの感じがとてもいいのだ。
エコーをうけたときに、検査技師の男性が、検査中にすでに進行したがんだというのが分かり、検査室を出た私を追いかけてきて声をかけてくれた。
「一人で戦うんじゃないんですよ。ドクターや私たちも一緒ですからね!」
先入観もあるかもしれないが、スタッフの一人一人に一本通ったスジのようなものを感じる。
こういってはなんだが、最初の病院はスタッフの感じが今イチだった。
検査技師の若いオニイちゃんたちは、ヒトの静脈に造影剤をいれる点滴の針を差しながら、
「やっぱ若い人の血管は弾力が違うね~」(40代だけどね!)
などと軽口をたたいていたっけ。なんか品性が疑われる。
と、いうわけで病院が決まった。
設備、執刀数、温存率、そして同時再建も視野にいれた結果だった。
病院選びの大事なポイント
・乳腺外科を選んだ方がいいと思います。手術の経験数が違うでしょう。
・手術には上手い下手があるらしい!口コミや執刀数を参考にしては。
・初期の場合は、内視鏡やラジオ焼却派など、体に負担の少ない方法も可能
得意としている病院を探してみるといいのでは。ただし、信頼の置ける病院でないと危険なようです。
・通院が負担にならない距離か ホルモン療法を術後に受ける場合、数年間は通う
・温存率はどうか(すればいいというものでもないけど)
・全摘した場合、同時再建はできるかどうか
これも、時間をおいてからがいい場合もあるけど、選択肢としてはできる病院の方がベターかもしれません。
同時再建も「シリコンインプラント」
「筋皮弁法(筋肉ごと脂肪を移植)」
「穿通枝皮弁法(脂肪を血管ごと移植)」
といろいろ有り、それぞれメリット、デメリットがあるようです。
病期や状態によっては同時再建が薦められない場合もあるようです。
がんの告知をされたばかりで、そこまで考えられるか、という問題はありますが、
同時にした方が、手術の回数は少なくて済むので、体の負担は少ないと思います(費用も)。
私の場合は、術前抗がん剤だったので、抗がん剤の効果によって、もしかして温存の可能性もあった(結果的に全摘だった)のと、そこまで考えられなかったのもあって、同時再建にはしませんでした。
でも、今考えると、「穿通枝皮弁法」で同時再建がよかったかなあ、と思います。
あと二回(一回は皮膚をのばすインプラントを入れるため)も、全身麻酔を受けて、手術するのも、面倒になってしまいました。かといって、このままっていうのも…。
勢いで同時再建してた方が楽だったかなと思います。
そうすると病院もかわっていたでしょうけれど…
「穿通枝皮弁法」では横浜市立大学の佐竹先生が有名ですね。
ただ、この方法だと胸以外にも傷ができますね。
あと、もうひとつのポイント
・標準治療を受けるのか決める
乳がんの再発防止のための抗がん剤治療は、他のがんよりは効果が認められていまるようです。とは、いっても、生存率が10%アップするくらい。
標準治療で投与される抗がん剤は大量で、骨髄の受けるダメージも小さくはありません。
標準治療といえども全ての人に効果があるわけではありません。
標準治療のメリットとデメリットも把握して、納得のうえ受けた方がいいでのではないでしょうか。
世の中には標準治療以外の治療(もちろん抗がん剤も使う)をしている医師もいます。
セカンドやサードオピニオンで標準治療以外の治療を行っている医師の意見を聞くのも勉強になります。
そのうえで、ご自身の治療に対するポリシーを決定して、治療や病院を選択していけば、あとあと後悔がないのではないでしょうか
なお、民間療法や代替医療だけで治す、というのはリスクが大きすぎると思います。
私の知人も、効果無く、亡くなりました。
もし、検討している方がいたら、絵門ゆうこさんの著書を読まれる事をお薦めします。手術可能な状態で見つかったのに、民間療法に走り、あげく、全身に転移してしまいました。同じ過ちをする人が減るように、と書かれた本です。
