18日は東京大塚の病院でCT検査でしたが、前日に、アマゾンで注文しておいた最新号の「がんサポート」が届きました。
今号は乳ガンの治療の特集です。
内容としては
・6月に日本乳癌学会から刊行された「乳癌診療ガイドライン」の改変ポイントの紹介
・6月の米国臨床腫瘍学会(ASCO)の報告
・ラジオ波療法について
・トリプルネガティブの治療法 個別化への動き
・術後補助化学療法として注目を集めるTC療法
・新しい選択肢となりうる補助化学療法UFT
といったところです。
たっぷりある病院までの移動時間でむさぼるように読みました。
興味をひいた点としては、ガイドラインの項目では、
○術前化学療法の意義が高まってきている(術後だと効果があったかどうか分からない)
常々、なぜ全部術前にしないのかな…と不思議に思っていたのですが。小さいガンだとCTに写らないから??
○マンモグラフィーのエビデンスレベルが下がっていることから、推奨グレードが下がるかも
だからテレビ局のやってる乳ガンの検診キャラバンに反対してるわけですね。
若い人だとマンモやっても見逃してしまうことも多く、自覚症状のない若い人に無闇にすすめるのはいかがなものかと。
○人工乳房の素材の薬事承認を申請中
これって認可されたら保険適応になるということをいってるのだと思うのですが。
自家組織の移植は痛そうだし、体の負担も大きそう。とっととシリコンも保険適応にして欲しいもんです。
ASCOの内容では
○リンパ節転移陽性でも、リンパ転移初期で、再発リスク低グループなら腋窩リンパ節廓清は不要の可能性
リンパ節転移がセンチネルのみであれば、全て廓清してしまっても、センチネルのみの切除でも生存率に有意な差がなかったとする研究結果が出されたそうです。
それぞれ450件くらいづつなので、数的にどうなんだろう…とは思うのですが、ゆくゆくはリンパ廓清しなくていい人が増えるといいですね。
リンパ浮腫の心配が軽減されると。
○新規薬剤エリブリンで生存期間2.47ヶ月延長
トリプルネガティブの項目では
○プラチナ製剤が有望視
○PARP-1阻害薬
○Src阻害剤 スプリセルという白血病の薬がトリプルネガティブに対する感受性が高い事が判明。 劇的に効くケースがあるそう。
トリプルネガティブとひとくくりにされていますが、実際はその中でも5〜6種類に分類されるのではないか、ということです。
将来的にはそれぞれの特徴にあった治療法の研究が進みそうです。
考えてみれば、ホルモン感受性、HER2発現の2点だけでもってガンを分類して、「その他」をトリプルネガティブとしてくくって治療をしているのですから、大雑把に思えます。
私がお会いしたお医者さんたちは「ガンは一人一人違う。」と、明言されています。
細胞がガン化して暴走に至るメカニズムも、実は人それぞれなはずなのです。
遺伝子の傷を修復するメカニズムに問題がある人、他の細胞とバランスをとって増えすぎないようにするメカニズムに問題がある人、細胞が自死するメカニズムに問題がある人…etc.
それぞれ効く抗がん剤や分子標的剤が違うはずです。
おおまかに言えば、それはホルモン受容性もHER2もそうでしょうが、もっともっと細分化されていって欲しいと思います。
そしてオンコタイプやマンマプリントといった遺伝子検査が50万円かかるといった時代から、みんなが受けられるようになって欲しいものです。
以上、だらだらと感想を述べてみました。
あ、最後のUFTですが、CMF療法と同等、ホルモン陽性の患者さんについてはそれ以上の再発抑制効果が認められたそうです。
今後、ホルモン陽性、HER2陰性の「ルミナルA」といわれるグループには、UFTが使われることが増えるかも…ということです。
脱毛などが起きない、副作用が軽い…というのは、いいですね。
脱毛はないに越した事はありませんから!!